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  • 執筆者の写真delightjct

抜群の節税効果!青色申告節税 その②

更新日:10月17日

前回青色申告の下記4つのメリットうち①と②についてご紹介をさせていただきました。(詳細はここをクリック)

① 青色申告特別控除(65万円もしくは10万円)が受けられる ② 生計を一にする親族への給与が経費に算入できる


今回は下記の③、④にフォーカスを当てメリットと注意事項をご紹介いたします。

③ 3年間赤字繰越が可能 ④ 30万円未満の減価償却資産が一括で経費算入可能


このブログを読むことで青色申告の赤字繰り越しの詳細、30万円未満の減価償却資産の一括算入の詳細が確認できます。


<目次>

  1. 3年間の赤字繰り越しについて

  2. 30万円未満の減価償却資産の経費算入

  3. まとめ

<3年間の赤字繰り越しについて>

後ほど条件については記載しますが、その条件を満たす場合においては事業で損失(赤字)が出た場合にその金額を翌年以降、最長3年間繰り越せるというものです。翌年以降に黒字書いて所得が発生した場合にその金額から過去の損失分を差し引くことができるため節税につながります。


~~実例~~

1年目:-300万円の赤字

2年目:100万円の黒字

3年目:200万円の黒字

このような状況の場合、2年目、3年目の利益(黒字)を相殺して利益をなくすことができるので、本来払う必要のある所得税を払わず済むというものです。

ざっくりとした計算ですが・・・

2年目の100万円に対しては5%の税率がかかるので5万円。

3年目の200万円に対しては10%の税率がかかり控除額が9万7500円のため

200万円×10%ー97500円=11万2500円

合計で約16万円の節税になります。


また、繰越とは逆に青色申告者においては「繰戻し還付制度」といい、過去に支払った所得税額と本年の赤字との相殺後の利益で計算した所得税額との差額について還付を受けることができる制度もあります。


~~実例~~

前年の課税所得を400万円、本年の事業損失を300万円とすると

400万円-300万円=100万円

相殺後の課税所得は100万円になります。


この100万円にかかる所得税は5万円。

前年の400万円の利益に対して所得税で37万2,500円支払っているので

37万2500円ー5万円=32万2500円 ←この金額が還付されます。

この繰戻還付を利用できるのは原則として青色申告事業者であり、前年において青色申告で確定申告をしている人が対象となります。

このように赤字が出た際に前後の利益(黒字)と相殺しながら節税ができるのも非常に大きなメリットです。


<30万円未満の減価償却資産の一括算入>

次に④の30万円未満の減価償却資産が一括で経費算入可能というメリットを見ていきましょう。

本来であれば10万円を超える減価償却資産に関しては耐用年数に応じて、分割して費用計上する必要があります。


~~事例~~

例えば300万円の車を買った場合、耐用年数が6年のため(各物品に対する耐用年数表は国税庁のサイトから確認ができます)

300万円➗6年=50万円 1年間で50万円ずつ経費計上することができる。

これを30万円以下のものに限っては耐用年数を考慮せず一括で経費計上できるというメリットがあります。

30万円以下の減価償却資産としては携帯電話、PC、事務所で使うデスク、中古車などがありますが、一括で経費計上できるのはメリットですね!

例えば、220万円の利益が出た場合、税率は10%となります。

そこで195万円以下にするために、業務に必要なPCを30万円で購入したとすると

220万円×10%ー9万7500円=12万2500円

190万円×5%=9万5000円

3万円近く節税ができることになります。

節税のために不必要な物品を買ってしまうと無駄遣いと変わりませんが、必要な物品を買うことにおいては節税に活用することができます。

また、この30万円未満の減価償却資産は年間、合計で300万円を上限としているのでそこも注意が必要です。


<まとめ>

2回にわたって青色申告のメリットについてご紹介をしました。

青色申告を賢く使うことで大きな節税メリットが享受できます。

個人事業主に与えられた節税メリットですので最大限活用しながら、事業を回していきましょう。


最後までご覧頂きありがとうございました。

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